バトルライン、プレイ中(1)

さてバトルラインだ。
唯一にして最大のネック、遊ぶ相手を確保するのがボードゲーマーの悩みだが、もちろんボクもその悩みを抱えている。
大学時代は、持ち前の無礼さと厚かましさで周りの人たちに「さぁ、ボードゲームしようぜ」と誘いまくり、俺ボードゲームライフを完成させていた。最初は「なにそれ」と言ってたやつらも段々と「カタンしましょうよ」とか言ってくれたりしてうれしかった。自分の好きなものを薦めるのは、多少の恥ずかしさと申し訳なさを伴い「これは本当に面白い」という自身があればこその行動だったが、今思い返すと、一緒にやってくれていた人達は本当にありがたかったなぁ、と思いふけってしまう。
だが時は過ぎ、そんな一緒にプレイしてくれた人達との縁も途切れてしまった。主に距離の問題だが、彼らは日本のあちこちへと散らばってしまい、ボクのボードゲームライフも縮小の一歩を辿っている。
これはいかんなぁ、と思いはするものの、ここ青森では、ボードゲームをするにはまず人を確保すること自体が難しい。ボードゲーム定例会というのもあるにはあるが、それは市外で開催されていて(弘前市。何回か参加させてもらっている)、気軽なプレイとも言いがたい。定例会も悪くないが、ボクの中でボードゲームはもっと気楽なものであり、「んじゃー、今日の夜にでもやりますか」なんていうプレイの手軽さが理想だ。そのために必要なものは分かっている。「交流」だ。分かってはいるんだが、如何せん、なかなか人とリアルコミュニケーションを取れる状況ではない。仕事が終わり家に帰る、の連続で、土日はお家に引きこもり。こんななかでどうやって交流すればいいんだ!(いや分かってますよ、言いたい事は?

さてさて、んな話しを前提に置き、バトルラインだ。
これをなんとかプレイしたい、と思っても、なんとかプレイできそうな友人は土日しか空いてない。普段はそれで十分なんだが、今回は購入直後という「早くプレイしたーい」の切羽詰った状態だった。色で表すともうレッドもレッド。いつでもゲージ超えそうなぐらい。
こういう異例状態のボクはなにをしたかというと、会社にバトルラインを持ってきた。
本当はただ説明書を暇な時に読もうとしただけだったんだが、下心は持っていた。チャンスがあれば誰かを誘おう、と、常に暇そうな人を探していた。いつもはそんなに歩き回らないのに、人の作業状況を見るみたいにディスプレイの近くに行き「どうすか?」なんて話したりしてチャンスを狙う。
結果は、なんかしらんが向こうから来た。
今日は無理かなぁ、なんて思いながら説明書読んでたらいきなり後ろから「なにそれ」と話しかけられ、「ボードゲームですよ」「へー、面白そうだな。やるか」「」と、トントン拍子で話が進む。あれあなたそんな人でしたっけ?なんて疑問を思ってる最中にもその人はプレイするために机の上を片付けたりしてくれている。おいおい、なんて愛らしい人だよラブミートゥな人だなおぃニヤニヤ。

じゃあプレイしようか、とルールの説明を求められる。はて困った。俺もよく分かっていない。しょうがないんで、プレイしながら覚えましょう、と話すと納得してくれた。

  • バトルラインは、横一列に並んだ9つのフラッグを5つ獲得するか、連続した3つのフラッグを取った方が勝ち、というゲームだ。
  • そのフラッグを取るには、7枚配られた『軍隊カード』で3枚一組のフォーメーションを組み、そのフォーメーションが相手のフォーメーションより強ければフラッグを取れる。
  • フォーメーションとは、『軍隊カード』には『色』と『数字』が書かれていて、それらの組み合わせがフォーメーションとなる。例えば、3枚の『軍隊カード』の色が全て同色、とか、数字が一緒、などだ。一番強いのが同色で連番になったフォーメーションで、最弱が色も数字もバラバラのフォーメーションだ。
  • 『軍隊カード』は1ターンに一枚置ける。ターン終了時には山札から『軍隊カード』か『戦略カード』を引き、常に手札は7枚になる。
  • 場に変化をもたらす『戦略カード』というのがあり、これは様々な効果が得られる。例えば、「既に置かれた相手の『軍隊カード』一枚を取り除く」、「色のフォーメーション効果を失くす」などができる。これは強力なので使用に制限があり、相手より2枚以上多くの『戦略カード』は使えない。例えば、こちらが一枚使うと、相手が一枚『戦略カード』を使うまではこちらは『戦略カード』を使えなくなる。
  • フラッグを取るためにフォーメーションを組むが、この時、こちらが既に3枚のフォーメーションを組み終わり、相手が2枚のフォーメーションを組んでいて、もうこちらのフォーメーションが勝てるのが『証明』できるのならば、相手がフォーメーションを組み終わる前に決着を付けられフラッグを得られる。『証明』には、既に場にでている軍隊カードでしか証明に用いれず、現在手札にある『軍隊カード』は使えない。そして『戦略カード』については、証明には用いない。という『証明』ルールがあるのだが、これの理解がちょっと難しい。

今ここに書いたような知識を今もっているのだが、果たしてこれでいいのかは少し疑問だ。

そんなこんなでプレイ終了。
やってるうちに2人とも、こうするとプレッシャーがかけられるのか、ここでフォーメーションを完成させる意味はあるのか?、戦略カードは強いなぁ、などなんとなくゲームの雰囲気は掴めてきた。相手の方もこれの面白さに気づいたらしく、「もう一戦してみるか」なんて言ってくださり、2戦目に突入。2戦目はバトルラインらしい戦いになった気がする。相手の出方を探ったり、連続したフラッグの獲得を狙ってみたりと、かなり白熱した。面白かった。

これはいいものだな」、とバトルライン終了後、相手の方は満足した顔で言っていた。そうか、いいものか、と自分でもなんかうれしかった。
てなわけで、今ボクのバトルラインは会社に置いてあります。土日は持って帰るだろうけど、なんとか平日のプレイを心がけたい。